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読書会レポート 2020年6月

~トウェイン『トム・ソーヤーの冒険』~

 この本は私の愛読書の一つなので、テーマの本として推してみました。
 
 タイトルは有名な本ですが、全部読み切ったという人はそれほど多くないのではないでしょうか。いちおう児童文学の範疇に入れられていますが、あまり子供には読ませたくないようなブラックで反道徳的な描写が多々あります。作者のトウェイン自身、「大人にも楽しんでもらいたい」と語っています。

 読書会では、こんなことが話されました。

「単純に読んで楽しめる作品ですね。ストーリーも行く先が予測できず、引き込まれてしまう」
「殺人だとか、残酷な描写もありますね。しかし作者はよほどキリスト教が嫌いだったのかなあ」
「男と言うか、男の子のアホさ加減が見事に描かれている。トムとハックが抜けた歯とダニを交換して、両者とも得した気分になってるのが面白いね」
「作品の中で、トムがやたらと海賊団とか盗賊団とかを組織しますよね。どうやら子供には"ギャング・エイジ"という時期があって、やたらと秘密結社を結成したり、隠れ家を作ったり、変な儀式を考案したり、秘密の合言葉で喋ったりしたがる季節があるみたいなんですよ」
「そういえば僕も小学生のころ、似たような秘密組織を作って活動していたなあ。『20世紀少年』という漫画は、まさにそういう話ですよね」
「トムのようないたずらっ子をgood bad boyというらしいですよ。悪いことはするけど悪人でもない、という」
「トムは女の子にもてますよね。弱冠十歳?くらいで、すでに二人の女の子と婚約しているんだから」

 最後に、「将来トムはどんな大人になると思いますか」と問いかけると、次のような回答が寄せられました。
・口がうまいからセールスマンになる。
・普通の大人になると思う。子供のころに悪いことを一通りやると、大人になればもう悪いことはしなくなるのでは。
・やはり組織や堅苦しい掟にはなじめず、独りで新しい道を模索するのでは。リーダーシップがあるので、自分で組織を立ち上げそう。


 私としても、この作品を違う角度から見返すことができてよかったです。

(by Der Wanderer)
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それを読んで、毎月第一日曜日、東京近郊の喫茶店に集まり、感想を語りあいます。

古典的な名作というのは、名前は知っていても、実際に読んだことがない場合が多いので、これを機会に読んでみよう、というのが主旨です。
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