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読書会レポート 2022年4月

~『グリム童話集1』~

 たぶん世界でもっとも有名な民話集です。
 会で話されたのは、次のようなことでした。

・やはりストーリーが面白い。意外なひねりとかはないんだけど……。

・王様がいろんなところに出かけて、娘をめとる話が多いね。よくいろいろほっつき歩く王様だなあ。
 ←やはり女の子は男に見染められるのが幸せ、という考え方があるんだね。

・「灰かぶり」(シンデレラ)には、カボチャの馬車もガラスの靴も出てこないでしょう。これが物語の原型なのかな。

・全体的に、ディズニーや絵本で読める話よりは残酷な要素が強いよね。ディズニーとかではシンデレラをいじめるのは義理の母親ということになってるけど、グリムの原典では実母なんだよね。それでは教育上よくないということで、後に改編されたらしい。

・グリム兄弟がドイツ中を旅して、田舎の百姓のおばあさんから話を聞いて集めたというイメージが強いけど、実は話を聞いたのは、裕福で教養のある老婦人が多いんだよね。しかも、フランス系も多いらしい。

・やはり「ヘンゼルとグレーテル」のお菓子の家のイメージが強烈です。子供の頃はすごく憧れましたよ。

・「ブレーメンのおかかえ楽隊」は、別にたいした演奏活動はせず、尻切れトンボで終わってしまうのが意外。

・「こわがることをおぼえるために旅にでかけた男の話」が面白かった。主人公の少年を怖がらせるために、周りの人がいろんなことを仕掛けるが、少年はまったく堪えないという話だね。どことなくナンセンスで楽しい。

(by Auf der Reise)
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Author:東京読書会
古典文学の名作を読み、カフェでそれについて自由に語りあいます。
肩の力を抜いて、真面目な話でなくてかまいません。

まず、メンバーで順番に、その月の課題作品を決めてもらいます。
それを読んで、毎月第一日曜日、東京近郊の喫茶店に集まり、感想を語りあいます。

古典的な名作というのは、名前は知っていても、実際に読んだことがない場合が多いので、これを機会に読んでみよう、というのが主旨です。
古典的名作だけに、読んで損をすることはないでしょう。

参加される方の割合は、初めての方とリピーターの方が半々といったところです。

★「FRaU」(講談社)、『TOKYO BOOK SCENE』(玄光社)、NHK「ラジオ深夜便」、東京ウォーカー(KADOKAWA)で東京読書会が取り上げられました!


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