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6/1 読書会35 フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』

(このイベントは定員に達しました。ありがとうございます。キャンセル待ちは募集しておりません)

第35回目の読書会を開催します。
終了後、食事会もあわせて開催します。

【日時・場所】 6月1日(日)
・15時~17時 読書会
 ルノアール四谷店 会議室6
 
・17時~ 食事会
 福の花

【費用】
・読書会……1000円(飲み物代と部屋代込み)
・食事会……3000円程
     
【定員】 20名
 
【テーマ】
フィッツジェラルド『グレート・ギャツビー』

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~ただ恋を成就させるため、巨万の富を築いた男。
 虚栄に満ちた人生の儚さを描く、アメリカ文学の代表的傑作~

豪奢な邸宅に住み、絢爛たる栄華に生きる謎の男ギャツビーの胸の中には、一途に愛情を捧げ、そして失った恋人デイズィを取りもどそうとする異常な執念が育まれていた……。

第一次大戦後のニューヨーク郊外を舞台に、狂おしいまでにひたむきな情熱に駆られた男の悲劇的な生涯を描いて、滅びゆくものの美しさと、青春の光と影がただよう憂愁の世界をはなやかに謳いあげる。
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この作品について、お茶を飲みながら自由にトークします。
真面目な話をしなくてかまいません。脱線も歓迎。
脱線をしながら、色んな芸術分野に話の翼を広げていくのが理想です。
今までの会の様子はこちらをご覧ください。

なお、ブログ、Facebook、mixiで同時に募集します。

参加ご希望の方は、こちらまでメールをお願いします。
食事会に参加ご希望の方は、その旨もお書きください。
みなさま、お気軽にお越しください。

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おもしろうてやがて哀しき、無頼の日々(グレートギャッツビー、感想)

『「英国に、わたしの衣類を買ってくれる男がいましてね。春と秋と、シーズンのはじめごとに、いいものを見たてては送ってよこすのです」
彼はワイシャツの一束をとりだすと、一枚一枚ぼくたちの眼前に投げてよこした。薄麻のワイシャツ、厚手の絹のワイシャツ、目のつんだフランネルのワイシャツ―――それらが投げだされるがままにひろがって、テーブル一面に入り乱れた色とりどりの色彩を展開した。ぼくたちが感嘆の言葉をはくと、彼はさらに多くをとりだしてくる。柔らかい豪奢な山がますます高くなってゆく。さんご色や薄緑、藤色に淡い橙、縞あり、雲形あり、格子縞あり、それらにイニシアルの組み合わせが濃紺色はいっているのまでがある。突然感きわまったような声をたてて、デイズィは、ワイシャツの山に顔を埋めると、激しく泣きだした。
「なんてきれいなワイシャツなんだろう」しゃっくりをあげる彼女の声が、ワイシャツの山の中からこもって聞えた「なんだか悲しくなっちまう、こんなに―――こんなにきれいなワイシャツって、見たことないんだもの」』

いわゆる「暗黒の木曜日」までは、アメリカは、世界史上でも稀に見るほどのきらびやかさを誇っていたのだろう。
作中では、夜な夜な、乱痴気騒ぎをする、ニューヨークの若者たちが描かれる。将来に対する不安など何もないかのように、若者たちは狂騒する。
しかし、彼らはほんとうは、狂乱の舞台も、物質的な豊かさも、すべてが幻であることにうすうす気がついている。だからこそ、不安をおし隠すために、大騒ぎしているのだ。きらびやかな幻想を見ていられるのは、一生のうちで今しかないことを知っているから。そしてその後には退屈な日常が待っているのを知っているから。
ギャッツビーが馬脚をあらわし、彼の存在自体が幻であることばれて集っていた若者たちが幻想が覚めそうになると、男は愛する女に「好きだ」と告げる。恋が叶えば、まだ夢が続くように思われるから。

現代に生きる私たちの多くも、いつも喧騒を求めて生きているのだろうか。何か騒ぐための理由を見つけようと必死なように思われる。(スポーツとか、政治とか?)
自らのいるべき場所は、そんなに全体に左右されるものなのだろうか?
プロフィール

東京読書会

Author:東京読書会
古典文学の名作を読み、カフェでそれについて自由に語りあいます。
肩の力を抜いて、真面目な話でなくてかまいません。

まず、メンバーで順番に、その月の課題作品を決めてもらいます。
それを読んで、毎月第一日曜日、東京近郊の喫茶店に集まり、感想を語りあいます。

古典的な名作というのは、名前は知っていても、実際に読んだことがない場合が多いので、これを機会に読んでみよう、というのが主旨です。
古典的名作だけに、読んで損をすることはないでしょう。

参加される方の割合は、初めての方とリピーターの方が半々といったところです。

★「FRaU」(講談社)、『TOKYO BOOK SCENE』(玄光社)、NHK「ラジオ深夜便」、東京ウォーカー(KADOKAWA)で東京読書会が取り上げられました!


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